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決意を新たに―相馬さん没後10年の集い

去る7月28日、尾崎財団主催による「相馬雪香さん没後10年の集い」が憲政記念館で開催されました。

台風が関東地方を直撃した日でしたが、財団会員・咢堂塾生や関連・協力団体など、120名を超える方々にご参集頂きました。

そして、2週間が経った今も、当日参加された方や、(台風や遠方のため)参加できなかった方々から相馬さんを懐かしむお便りやお電話を頂いています。

当日は、世界規模で難民支援に取り組んでいる「難民を助ける会」の理事長・長(おさ)有紀枝さん、被災地や途上国の教育支援・国際交流に取り組んでいる「一冊の会」の会長・大槻明子さんによる講演が行われました。そして尾崎財団からは、リーダー育成を目的に相馬さんと共に立ち上げた咢堂塾について私がお話をさせて頂きました。

もちろん、この3団体以外にも、様々な団体や個人が相馬さんの精神、信念やビジョンを受け継ぎ、積極的に活動を続けています。

この日は、相馬さんの活動や業績を振り返ると同時に、その遺志を受け継いだ一人一人が改めて「社会のため、国のため、世界のために、自分にできることから始めよう」と決意する日になりました。

嵐の中をご参加頂いた皆様、そして参加できなくても心を寄せて頂いた全国の皆様に、改めて厚く感謝申し上げます。

なお当日の様子について、咢堂塾生で港区議会議員として活躍している黒崎ゆういちさんがフェイスブックで取り上げてくれています。
また、当日取材に来て頂いた国際通信社INPS(International Press Syndicate)/IDN(InDepthNews)マルチメディアディレクターの浅霧勝浩さんによる英文記事と映像がINPSネットワークで配信されました。
感謝申し上げます。

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憲政の父・尾崎に学ぶ

7月29日付の中国新聞・セレクトのコラム「想」に、尾崎行雄に関する論評を掲載して頂きました。

ご存じの通り、尾崎は1912年の憲政擁護運動の際、犬養毅とともに「憲政の神様」と呼ばれ、日本に真の立憲政治・民主政治を根付かせようとした政治家です。

同時に彼は、1920年代から第2次大戦まで一貫して軍縮を唱え、戦後は「世界連邦」の建設を呼びかけた平和主義者としても知られています。しかし、それをもって尾崎を非武装・非暴力の理想主義者と捉えるのは早計でしょう。

尾崎が軍縮を唱えた背景には、あくまで日本という国の存続のために、当時の世界情勢と日本の国力を冷静に分析した上での判断があったと言えます。

また「世界連邦」も、「世界平和という高邁な理想」から導いたというよりも、日本に投下された原子爆弾の威力を目の当たりにし、このままでは日本も世界も滅ぶという危機感から考え出したものと言えます。

政治家が理想(あるべき姿)を掲げることは大切ですが、現実離れした理想論ばかりに終始したのでは意味がありません。

尾崎も、国や国民のあるべき姿を説き続けましたが、そこには常に、内外情勢を冷静に把握した上での、現実的視点からの判断がありました。

今回掲載された論評では、以上のように、理想を掲げつつも、現実的かつ世界的視点で政治判断をしていった尾崎を強調しています。

本文は以下のPDFでご覧頂けます。
中国新聞・セレクト・コラム「想」 憲政の父・尾崎に学ぶ(石田尊昭)

なお、余談ですが、私の実家・広島では中国新聞のシェアは物凄く、私もずっと同紙を読んで育ちました。発行部数も地方紙としては最大規模だそうで、今回掲載して頂けて本当に光栄です。

相馬雪香さんの言葉の力とリーダーシップ

今年は、尾崎行雄三女・相馬雪香(そうま・ゆきか)さんの没後10年にあたります。

去る6月14日、第40回女性経営者物流セミナー(主催:東京都トラック協会。企画・運営:東京都トラック協会女性部)で講演をさせて頂きました。テーマは、「相馬雪香さんの言葉の力とリーダーシップ」。

相馬さんの没後10年という節目に、相馬さんの信念や生き方についてお話しする機会を頂けたことを大変光栄に思います。

当日の参加者は、すでに強いリーダーシップを発揮し、活躍されている女性経営者の方々でした。そんな皆さんにとって、私の話す「相馬さんのリーダーシップ」は、すでに日々実践されている、「当たり前」のことだったかもしれません。にもかかわらず、本当に熱心に耳を傾けメモをとって下さる姿に、講演中ずっと感激していました。
改めて、主催者・参加者の皆様に心から感謝申し上げます。(講演終了後、拙著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』『心の力』も完売して頂きました。有り難うございました。)

テーマは「相馬雪香さん」についてでしたが、講演時間の約半分は、相馬さんの父であり、憲政の父でもある「尾崎行雄」について話しました。なぜなら、尾崎を語ることが、そのまま相馬さんを語ることにもなるから。そのくらい両者には、強い絆と共通の信念・生き方があると思っています。

相馬さんは政治家にはなりませんでしたが、常に「世界の中の日本」という視点を持ち、社会や国はどうあるべきか、そのために自分には何ができるかを本気で考え、できることから行動を起こしました。自分の利害得失ではなく「世のため、人のため」という思い。しがらみや権威にとらわれず「誰が正しいかではなく何が正しいか」を問い続ける姿勢。権力に迎合せず、同時に国民に有権者としての厳しい自覚を説き続けた相馬さん。まさに、父・尾崎行雄がそうであったように。

当日の講演を、国際通信社「INPS Japan」理事長兼マルチメディアディレクターの浅霧勝浩さんが収録・編集して下さいました。
以下の動画は、当日の講演時間の約半分(40分程度)ですが、ポイントを絞り込んで、わかりやすくまとめて頂いています。尾崎と相馬を大事に思い、自身もグローバルな視点で「声なき声」を伝える浅霧さんならではの編集です。感謝申し上げます。

講演『相馬雪香さんの言葉の力とリーダーシップ』(石田尊昭)


尾崎行雄と立憲主義

日本国憲法施行から71年を迎える今年は、憲政の父・尾崎行雄の生誕160周年でもある。尾崎は1890年の第1回総選挙から第25回まで連続当選し、60年以上にわたり衆議院議員を務めた。1912年の憲政擁護運動では犬養毅と共に「憲政の神」と呼ばれた。

「憲政」とは立憲政治のことである。立憲政治は、「多数国民の生命・財産その他の権利・自由を保障」することを目的に、「立法部の多数を基礎とする政党内閣」が行う政治だと尾崎は言う(『政治読本』1925年)。

独裁者や一部の特権的勢力が独善的に振る舞う「人の支配」ではなく、国民が正当な選挙で選んだ代表者が、国民の人権を守るために、憲法に基づいて政治を行う「法の支配」。尾崎は、この立憲政治の確立に一生を捧げた政治家だ。

ここ数年、政治の場で立憲主義という言葉が頻繁に使われ、政党名に立憲という文字を入れたものまで現れた。そして現政権を「立憲主義違反」だと激しく非難している。
仮に「多数国民の生命・財産その他の権利・自由を奪う」ことを目的とした、あるいはそうなることが明らかな法律を、正当な選挙を経ず、独裁政権の下で国民を弾圧しながら成立させているのなら、明らかに立憲主義違反である。

尾崎が活躍した明治から昭和初期は、検閲によって新聞や雑誌がたびたび発行禁止処分となり、また選挙公報も黒塗りとなった。新聞記者や民権運動家の中には激しい拷問を受け獄死するものもいた。若き頃の尾崎は保安条例によって東京から追放された。そして1942年の第21回総選挙(いわゆる翼賛選挙)では、尾崎を含む非推薦候補者は弾圧を受け、尾崎は演説直後に「不敬罪」で巣鴨拘置所に入れられた。立憲主義違反とは、まさにこういうものである。

尾崎は、制度としての憲法よりも、国民に立憲主義の精神を根付かせることのほうが重要だと考えた。明治憲法は欽定憲法であり、人権保障も「法律の範囲内」という条件付きのものだったが、それでも国民が立憲主義を理解し、その精神を身につけさえすれば、上手く運用して立憲政治が実現できると考えたのだ。

尾崎は、執筆や演説を通じて、特に有権者に向けて立憲主義を説き続けた。立憲政治の実現のためには、理念・政策で結びつき、国家国民のための政策論争ができる真の政党が必要だが、それを育み、選ぶのは、後にも先にも有権者だからだ。

国民に立憲主義が根付くことの重要性は昔も今も変わらない。だからこそ、立憲主義という言葉を、倒閣目的のスローガンやイメージ戦略で安易に使うべきではない。与党も野党も、そして我々有権者も、今一度、立憲主義の歴史と意義を冷静に見つめ直す必要があるのではないか。


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有権者の当事者意識

5月6日の朝日新聞・オピニオン「声」欄に、短評「政治家育てる当事者意識持とう」が掲載されました。

憲政の父・尾崎行雄は、民主政治の確立に一生を捧げた政治家です。
民主政治は有権者中心の政治であり、有権者の意識・行動こそが大切だと説き続けた尾崎。
時の政府・権力に迎合せず、同時に大衆にも迎合しなかった尾崎は、民主主義・立憲主義の精神を、政治家と有権者の双方に厳しく説き続けました。

この短評は、そうした尾崎の考えをもとに、政治に対する「有権者の当事者意識」の大切さを書いたものです。

記事のリンク↓
「政治家育てる当事者意識持とう」


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プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
**********************

【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

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