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伊勢市で講演「尾崎行雄に学ぶ一票の価値」

去る11月25日、「伊勢市・明るい選挙推進協議会」と「伊勢市選挙理委員会」主催による「第44回・白ばらの集い」が尾崎咢堂記念館で開催され、そこで講演をさせて頂きました。

当日は、三連休の最終日にもかかわらず、百名を超える方々にご参加頂きました。
一人一人が最後まで本当に真剣に聴いてくださり、あっという間の90分でした。
参加者の皆様、主催者の皆様、そして本イベント共催者で、尾崎財団の活動をいつも支えてくださっているNPO法人咢堂香風の皆様に、改めて心から感謝申し上げます。

講演では、尾崎の説いた「公党」のあり方、民主政治と選挙に関する考え、そして尾崎が最も厳しく説き続けた「有権者のあるべき姿」、また、尾崎の「投票心得10カ条」とともに、有権者のメディア・リテラシーについてもお話ししました。
※当日の様子は、11月26日付けの中日新聞・三重版に掲載されました。

尾崎は選挙について、著書『民主政治読本』(1947年)で次のように述べています。

「いかなる場合にも、絶対に国民を裏切らない法律制定者(立法府)をつくるか否かを決める力は、一票の選挙権である。この一票こそ、人間の生命・財産その他の権利・自由を確保する最後唯一の自衛権であることを知らなければならない。・・・わが国の有権者の中には、今でも選挙は候補者のためにするものと心得ている人がかなりたくさんあるようだ。候補者のための選挙だと思えばこそ、頼まれたから、金をくれたから、義理があるから入れてやるという気にもなる。もし選挙は自分の生命・財産その他の権利・自由を守るための番人を選ぶことだと悟れば、どんな馬鹿でも、頼まれたから入れるのではない、こちらから頼んで出てもらうのだ。」
(『民主政治読本 復刻版』2013年より)

来年(2019年)は、春に統一地方選挙、夏に参院選挙が行われます。
今一度、尾崎の言葉をしっかりと噛みしめたいと思います。

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尾崎行雄と憲政記念館

去る11月8日、早稲田大学の学生さんたちが憲政記念館の見学に来られました。
ここ数年、毎年お越し頂き、私から短い講話をさせて頂いています。
今回は、「尾崎行雄と憲政記念館」というテーマでお話ししました。

すでにご存知の通り、憲政記念館は、もともとは憲政の父・尾崎行雄を記念する「尾崎記念会館」として建てられたものです。

今から約60年前、同館の建設に向けて、われわれ尾崎行雄記念財団が全国に寄付を呼びかけました。超党派の国会議員・地方議会議員、経済界・労働界・教育界、さらに小中学生からも浄財が寄せられ、1960年に完成。同時に衆議院に寄贈されました。

正門を入ると、議事堂に向かって立つ尾崎行雄の銅像が出迎えてくれます。その凛とした姿は、当時も今も変わりません。ただ、国会を見つめる眼差しは、ますます厳しさを増しているようにも思えます。

尾崎行雄は、1890年の第1回総選挙から第25回まで連続当選、60年以上にわたり衆議院議員を務めました。この当選回数と議員在職年数は、日本の議会史上、未だ誰にも破られていない偉大な記録です。

しかし、憲政記念館にある尾崎の銅像も展示物も、尾崎の記録や業績を褒め称えるためのものではありません。ましてや政治家が当選祈願をする場所でもありません(数年前、尾崎の銅像に手を合わせ「当選記録にあやかりたい」と言った国会議員に苦言を呈したことがあります・・・)。

また、尾崎を英雄視したり、逆に尾崎の政敵・宿敵と言われた政治家を敵視したりする場所であってもいけません。

尾崎行雄の思想と行動を冷静に見つめ直し、その中から現代に生かすべきものを見つけ出すことが大切です。そして何より、有権者として(あるいは政治家として)自らの行動に役立てていくーこうした姿勢が、憲政記念館を訪れる人に求められるのではないでしょうか。

今後、憲政記念館は、同敷地への国立公文書館建設と共に建て替えられ、形も新たに生まれ変わります。

今のうちに一人でも多くの方にご来館頂き、60年の歴史を肌で感じながら尾崎に触れて頂き、これからの日本を考えるきっかけにして頂ければ幸いです。

皆様のご来館をお待ちしております。


尾崎行雄生誕160年を迎えて

1858年に生まれ、1954年に没した尾崎行雄。今年12月24日に、生誕160年を迎えます。

去る10月19日、当・尾崎財団主催による「憲政の父・尾崎行雄生誕160年の集い」を憲政記念館にて開催しました。

全国から120名超の関係者・協力者の方々にお越し頂き、当財団会長の大島理森衆議院議長、理事長の高村正彦元外務大臣出席のもと、盛大に執り行うことができました。

特に、尾崎の選挙区であった伊勢から、NPO法人咢堂香風の皆様20名がお越し下さり、同団体理事長の土井孝子さんからは大変貴重な講演をして頂きました。また、途上国・被災地支援に取り組むNPO法人一冊の会の皆様も団体でお越し下さいました。

さらに、衆参両議院から代理を含む多くの国会議員の皆様、そして当・咢堂塾出身の地方議会議員の皆様も多数ご参加頂きました。

祝電・メッセージも多数寄せられ、当日はその中から、安倍晋三内閣総理大臣、枝野幸男衆議院議員(立憲民主党代表)、鈴木健一伊勢市長のメッセージを披露させて頂きました。

当日ご参加頂いた皆様、メッセージをお寄せ頂いた皆様、また当日は出席できなくても財団をいつも応援して下さっている皆様に、改めて心より感謝申し上げます。

尾崎生誕160年にあたり、新聞でも尾崎が取り上げられています。
去る7月には、中国新聞セレクトのコラムを書かせて頂きましたが、その中国新聞10月25日付け第1面「天風録」でも尾崎が取り上げられました。
執筆されたのは、中国新聞東京支社編集部長兼論説委員の長田浩昌さんです。

紙面を通じて多くの皆様に尾崎を知って頂き、これからの民主政治・議会政治発展の一助となれば幸いです。

決意を新たに―相馬さん没後10年の集い

去る7月28日、尾崎財団主催による「相馬雪香さん没後10年の集い」が憲政記念館で開催されました。

台風が関東地方を直撃した日でしたが、財団会員・咢堂塾生や関連・協力団体など、120名を超える方々にご参集頂きました。

そして、2週間が経った今も、当日参加された方や、(台風や遠方のため)参加できなかった方々から相馬さんを懐かしむお便りやお電話を頂いています。

当日は、世界規模で難民支援に取り組んでいる「難民を助ける会」の理事長・長(おさ)有紀枝さん、被災地や途上国の教育支援・国際交流に取り組んでいる「一冊の会」の会長・大槻明子さんによる講演が行われました。そして尾崎財団からは、リーダー育成を目的に相馬さんと共に立ち上げた咢堂塾について私がお話をさせて頂きました。

もちろん、この3団体以外にも、様々な団体や個人が相馬さんの精神、信念やビジョンを受け継ぎ、積極的に活動を続けています。

この日は、相馬さんの活動や業績を振り返ると同時に、その遺志を受け継いだ一人一人が改めて「社会のため、国のため、世界のために、自分にできることから始めよう」と決意する日になりました。

嵐の中をご参加頂いた皆様、そして参加できなくても心を寄せて頂いた全国の皆様に、改めて厚く感謝申し上げます。

なお当日の様子について、咢堂塾生で港区議会議員として活躍している黒崎ゆういちさんがフェイスブックで取り上げてくれています。
また、当日取材に来て頂いた国際通信社INPS(International Press Syndicate)/IDN(InDepthNews)マルチメディアディレクターの浅霧勝浩さんによる英文記事と映像がINPSネットワークで配信されました。
感謝申し上げます。

憲政の父・尾崎に学ぶ

7月29日付の中国新聞・セレクトのコラム「想」に、尾崎行雄に関する論評を掲載して頂きました。

ご存じの通り、尾崎は1912年の憲政擁護運動の際、犬養毅とともに「憲政の神様」と呼ばれ、日本に真の立憲政治・民主政治を根付かせようとした政治家です。

同時に彼は、1920年代から第2次大戦まで一貫して軍縮を唱え、戦後は「世界連邦」の建設を呼びかけた平和主義者としても知られています。しかし、それをもって尾崎を非武装・非暴力の理想主義者と捉えるのは早計でしょう。

尾崎が軍縮を唱えた背景には、あくまで日本という国の存続のために、当時の世界情勢と日本の国力を冷静に分析した上での判断があったと言えます。

また「世界連邦」も、「世界平和という高邁な理想」から導いたというよりも、日本に投下された原子爆弾の威力を目の当たりにし、このままでは日本も世界も滅ぶという危機感から考え出したものと言えます。

政治家が理想(あるべき姿)を掲げることは大切ですが、現実離れした理想論ばかりに終始したのでは意味がありません。

尾崎も、国や国民のあるべき姿を説き続けましたが、そこには常に、内外情勢を冷静に把握した上での、現実的視点からの判断がありました。

今回掲載された論評では、以上のように、理想を掲げつつも、現実的かつ世界的視点で政治判断をしていった尾崎を強調しています。

本文は以下のPDFでご覧頂けます。
中国新聞・セレクト・コラム「想」 憲政の父・尾崎に学ぶ(石田尊昭)

なお、余談ですが、私の実家・広島では中国新聞のシェアは物凄く、私もずっと同紙を読んで育ちました。発行部数も地方紙としては最大規模だそうで、今回掲載して頂けて本当に光栄です。

プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
**********************

【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

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