「尾崎行雄と相馬雪香」を未来に繋ぐ

最近、10代の皆さんに「尾崎行雄と選挙、民主主義」をテーマにお話しさせて頂く機会が増えてきました。

8月には東京都立園芸高校・愛知県立安城農林高校の皆さん、9月には早稲田大学のゼミ生の皆さん、10月には国会見学に来た都内小学校の皆さん、11月には三重県伊勢市の小中学校の皆さん――。

尾崎についてある程度知っている人から、部分的なエピソードだけを知っている人、あるいはほんとんど初めて聞く(教科書で名前くらいは知っている)という人まで、いろいろです。
いろいろですが、私自身が器用ではないので、いつも同じ内容を同じ口調・表現でお話しします。それでも皆さんは最後まで真剣に聞いてくれて、こちらがドキッとするような鋭い質問をしてくる小学生もいます。

この12月、「バッカーズ九州寺子屋」の皆さんとお会いしました。
バッカーズ寺子屋というのは、企業家グループが立ち上げた少年教育事業で、10歳から15歳を対象に、講演や企業訪問、合宿等を行い、知識よりも「志」「人としてのプリンシプル」を養うことを目的としています。
先日、塾長の木村貴志先生と、バッカーズ九州寺子屋の塾生(小中学生)23名が憲政記念館を訪問されました。私は記念館の案内をしながら、最後に「尾崎行雄と民主主義、一票の大切さ」についてお話しさせて頂きました。

とても礼儀正しい塾生の皆さん。展示資料を見ながら一生懸命メモを取る姿からは、一つでも多くを学び取ろうという強い意欲を感じました。そして、私の拙い説明や、小学生には少し難しいかもしれない話を最後まで真剣に聞いてくれました。
中には、『18歳からの投票心得10カ条』に興味を持ってくれて、「帰ってからも尾崎や一票の価値について勉強します」と言ってくれた塾生もいました。

その中の、ある小学生の男子が「石田さんの『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』を読んでいます。感想文を送りますね」と言ってくれました。その小学生は、なんと相馬雪香さんの曾孫、つまり尾崎行雄の玄孫でした。翌日、彼のお父様(相馬雪香さんのお孫さん)からメールを頂き、お父様も『50の言葉』をお読みくださっているとのことでした。親子でお読み頂いていることに本当に感激し、感謝の気持ちでいっぱいです。

バッカーズ寺子屋の皆さんをはじめ、これまでに出会った、またこれから出会う10代の皆さんとのご縁を大事にしたいと思います。そして、尾崎行雄と相馬雪香の信念・生き方を一人でも多くの若い人たちに伝え、未来に繋いでいきたいと思います。

「よく、『最近の若者は・・・』なんて言うけど、私の子供のころと比べたら、今の若者のほうがよっぽどしっかりしてますよ。たくさんの情報にも触れるし、海外にだって行けちゃう。その海外も観光旅行とかじゃなくて、ボランティアとか、NGOとかで行っちゃう。問題は、そんな若者の才能や生き方を、われわれ大人がどうやってエンカレッジしていくかです!」(『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』より)

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咢堂香風の「尾崎行雄生誕祭」

咢堂・尾崎行雄を25回連続当選に導き、60年以上も国会に送り続けた伊勢の有権者。
その伊勢には、咢堂精神の普及に努めるNPO法人「咢堂香風(がくどうこうふう)」があります。

「尾崎行雄生誕祭」や、小中学生を対象とした「尾崎咢堂読書感想文コンクール」「さくらの写生コンクール」といった青少年育成事業、また、「花みずきの女王」選出や「全米さくらの女王」の伊勢招聘ならびに「全米さくら祭り」への参加といった国際交流事業を積極的に行っています。

尾崎行雄生誕祭は毎年11月に尾崎咢堂記念館(伊勢市)で開催されます。そこでは、読書感想文コンクールの授賞式が行われ、優秀者に市長賞、議長賞、教育委員会賞などが授与されます。そして授賞式後には、地元の地方議会議員の皆さんと、受賞した子供たちが輪になって「地域の未来について語り合う」という企画(子供たちにとっては大変貴重な体験です!)が行われます。

今年の生誕祭は、去る11月25日に開催されました。昨年同様、授賞式に先立ち「今こそ咢堂精神を!―尾崎行雄の生き方に学ぶ」という演題で私は講演をさせて頂きました。

民主政治は有権者中心の政治であるからこそ、その有権者の在り方を厳しく問い続けた尾崎。民主主義は制度を整えることよりも、その精神を身に付けることが重要だと説き続けた尾崎。投票率よりも「投票の質」を高めることの大切さ。一人一人が一票の価値を知り、その力を信じ、国や社会の在るべき姿を自らの頭で考え、良心に従って投票することの大切さについてお話ししました。

すでに尾崎の本を読み込んで勉強している小中学生、また議員や大人の方々には「当たり前」すぎて退屈かなと思ったのですが、皆さん最初から最後まで真剣に聴いてくださいました。

この生誕祭や読書感想文コンクール、またその他の国際交流事業も、始めた当初は今とは比べものにならないくらい規模の小さいものでした。それを、「民主主義と平和に対する咢堂の思い―咢堂精神を伊勢から世界に広げ、未来に繋ぎたい!」という一心で、ここまで大きくしたのは、「咢堂香風」の現理事長・土井孝子さんです。土井さんの情熱と行動力は、尾崎三女の相馬雪香さんを想い起こさせます。(ちなみに咢堂香風の「香」は相馬雪香から一字とったものです)

去る10月21日に開催した当財団主催「尾崎行雄・桜とハナミズキの集い」では土井理事長に特別講演をして頂きました。また、同日配布した当財団の機関誌『世界と議会』最新刊(秋冬号)には、土井さんの特別インタビュー「NPO法人咢堂香風の取り組み―咢堂精神の普及と世界平和に向けて」が掲載されています。こちらもぜひ多くの皆様にお読み頂きたいと思います。(同誌ご希望の方は尾崎財団事務局までご連絡ください)

来年は、「尾崎行雄生誕160周年」という節目の年です。
伊勢の咢堂香風の皆様をはじめ、多くの関係者・同志の皆様と一緒に、「咢堂・尾崎行雄」を大いに盛り上げていきたいと思います!


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第69代全米さくらの女王と伊勢来訪

第69代(2017年)全米さくらの女王のサマンサ・オルセンさんと、シャペロン(後見人)のバレリー・クレメンスさん、そして取材兼通訳の浅霧勝浩・INPS JAPAN理事長と私の計4名で、6月4・5・6日と伊勢に行ってきました。

毎年この時期、全米さくらの女王は日本を訪れ、首相や衆議院議長、都知事などを表敬訪問し、日米の友好促進の役割を果たしています。今年は、5月30日に小池百合子・東京都知事、31日に安倍晋三首相を表敬訪問しました。

「全米さくらの女王」といえば「尾崎行雄」です。
女王は、毎春開催される「全米さくら祭り」(Cherry Blossom Festival)で選出されますが、この祭りのきっかけとなった桜は、1912年、当時東京市長を務めていた尾崎行雄が東京市から公式に贈ったものです。

そして、尾崎といえば、彼を連続25回当選させ、63年間国会に送り続けた「伊勢」です。その伊勢で咢堂精神の普及に努めるNPO法人・咢堂香風は、1915年に桜の返礼として米国から送られたハナミズキにちなみ、毎年「花みずきの女王」を選出しています。そして、全米さくらの女王を伊勢に招聘し交流を深め、「日米友好の架け橋」となっています。

今回も、咢堂香風のお招きによるもので、理事長の土井孝子さんを筆頭に、伊勢の方々の「あたたかい心」に触れた女王は、大変感激していました。

女王たちは、伊勢神宮、二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)、皇學館大學(神道博物館)などを巡り、美しい自然と日本の精神性に触れました。また、咢堂記念館や伊勢市長、三重県知事を訪問し、咢堂精神に触れました。さらに、御木本真珠島(御木本幸吉は尾崎行雄を物心両面で支援した人です)や伊勢パールセンターでは美しい真珠やその歴史に触れました。そして、咢堂記念館では横輪さくら、朝熊山麓公園ではハナミズキの記念植樹を行い、改めて「尾崎行雄の桜と返礼ハナミズキの歴史と意義」を振り返りました。

女王は、全てのプログラムに感動し、このプログラムを企画・実現した土井理事長に、「自身の学びが深まったこと」を大変感謝していました。

私自身も、女王に同行する中で、改めて、伊勢の方々の「思いやり・おもてなしの心・あたたかい心」を実感し、そして土井理事長の情熱に元気づけられました。機会を頂ければ、またぜひ参加したいと思います。

全米さくらの女王の記事
 → 伊勢来訪の記事(6月7日付 伊勢新聞)
 → 三重県庁来訪のプレスリリース(6月1日付)

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追記:
本日(7日)朝、サプライズで女王が憲政記念館に来てくれました。職員の皆さんも突然の出来事でしたが、嬉しく大歓迎! 女王から素敵なプレゼントも頂きました。(以下はそのときの写真)

2017全米さくらの女王 憲政記念館 (3)

2017全米さくらの女王 憲政記念館 (2)

2017全米さくらの女王 憲政記念館 (4)

2017全米さくらの女王 尾崎ホール

2017全米さくらの女王 憲政記念館

2017全米桜の女王 憲政記念館館長・副館長・課長


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尾崎財団60周年「感謝の集い」御礼とご報告

去る10月28日、「尾崎財団設立60周年・感謝の集い」を憲政記念館にて開催しました。

当日は雨にもかかわらず、全国から150名を超える方々がお越し下さいました。
多くの国会議員・地方議会議員の皆様も超党派で駆け付けて下さり、また、憲政記念館の館長・職員の皆様にもご出席頂きました。
さらに、レソト王国臨時大使をはじめ、大使館関係者、国連関係者の皆様もお越し下さいました。

尾崎咢堂精神の普及、国際交流と青少年の人材育成に努める「NPO法人咢堂香風」(伊勢市)の皆様。
同じく咢堂精神の普及に努める「尾崎行雄を全国に発信する会」(相模原市)の皆様。
尾崎行雄と尾崎三女・相馬雪香の精神を受け継ぎ、途上国・被災地支援に取り組む「NPO法人一冊の会」の皆様。
そして、尾崎行雄の名のもとに超党派で集まり、より良き政治・社会の実現に向けて60年間を共に歩んできた会員・協力者の皆様。

この場を借りて、改めて、心より感謝申し上げます。

今からちょうど60年前、超党派の国会議員と民間有志によって設立された尾崎財団。
その4年後、衆参両院ならびに地方議会、財界・労働界・教育界の協力、そして天皇陛下からの御下賜金を賜り、国民的盛り上がりの中で建設された「尾崎記念会館」と「時計塔」そして「尾崎行雄像」。完成時には、各国政府・大使館から記念品が寄せられました。

超党派の国会・地方議会議員と各界民間有志、さらに大使や国連関係者と共に、尾崎行雄に思いを馳せた「感謝の集い」は、まさに60年前を彷彿させ、尾崎財団の原点を見ているようでした。

尾崎財団という「組織」。
憲政記念館(旧尾崎記念会館)という「建物」。
いずれも大事なものです。

同時に、そうした「有形のもの」だけでなく、(むしろそれよりも)その組織や建物を作った人たちの尾崎行雄に対する思い、また60年を経た今も、こうして集まる人たちの思いと情熱、そして尾崎行雄の精神・信念・生き方こそが、私たちが次代に引き継ぐべきレガシーだと強く感じています。

70周年、80周年、いや100周年に向けて、尾崎の精神と、尾崎に対する思いを、これまで以上に、皆様と一緒に伝え、広め、未来に繋いでいきたいと思います。

これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます。


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有権者中心の政治―伊勢講演にて

尾崎行雄の選挙区であった三重県伊勢市。
尾崎を25回連続当然させた地です。

昨年は、「伊勢市制施行10周年記念・米国からのハナミズキ寄贈100周年記念事業」として、伊勢市教育委員会主催「特別展 憲政の父・尾崎行雄をめぐる人々」(実施主体=NPO法人咢堂香風)が、伊勢の咢堂記念館で開催されました。

その特別展の最終日(11月29日)、同記念館にて、特別展記念講演「尾崎行雄の信念と生き方」をさせて頂きました。

大変熱心に聴いて下さり、質疑も活発で、伊勢の方々の尾崎への熱い思いを肌で感じることができました。
また、特別展で展示されていた「咢堂十二景」(三重県出身の画家12名によって描かれた12枚の咢堂の絵)の中の一つを描かれた小林藤四郎先生(12名の中で唯一人ご存命の方)も聴きに来られていました。こうした貴重な出会い・ご縁は本当に嬉しく、感謝しています。

その講演会には、伊勢法人会の方々もお見えでした。後日、その中のお一人から「法人会の研修会に石田を呼んではどうか」とのご提案があったそうです。

そして、去る1月26日、伊勢法人会の二見支部研修会で講演をさせて頂きました。昨年もそうですが、今回も、NPO法人咢堂香風の理事長で、伊勢法人会の功労者でもある土井孝子さんのご尽力で、定員を上回る大勢の方々にお越し頂きました。(席数が間に合わず、お断りさせて頂いた方も多かったそうです。またの機会にお会いできるのを楽しみにしています)

尾崎に詳しい伊勢の方々から「お叱りを受ける」ことを前提に、私はいつもどおり「好き勝手な」話をさせて頂きました。
皆様、本当に熱心に聴いて下さり、終了後「これからの行動につなげたい」「生き方を見直す良い機会になりました」といった感想を頂きました。私の拙い講演内容から上手くポイントを抜き出し、役立てようとされる姿勢に、私自身が多くを学ばせて頂きました。

ところで、ここ数日、再び「政治とカネ」の問題がクローズアップされています。
尾崎行雄の民主政治の定義はとてもシンプルです。

「民主政治は、有権者中心の政治である」

尾崎曰く、「有権者が金と力を愛すれば、金力・腕力・数の力に物を言わせようとする政党や政治家ができあがるのは理の当然」――すなわち、今の政治家の姿は、そっくりそのまま有権者(選挙民)の姿だという厳しい指摘です。

尾崎を国会に60年以上送り続けた伊勢の地で、尾崎の信念や生き方に熱心に耳を傾けて下さる伊勢の皆様にお会いし、改めて、有権者の大切さ、有権者の力を感じた次第です。


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プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
**********************

【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

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