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尾崎を学ぶ伊勢と九州の学生さんたち

毎年、伊勢の咢堂記念館で開催されている「尾崎咢堂生誕祭」。今年は12月8日に開催されました。主催は、2019年に25周年を迎えるNPO法人咢堂香風です。同団体は1994年に、前身となる「咢風会・香風」として発足しました。

咢堂香風は、尾崎行雄の業績と咢堂精神の普及に向け、伊勢を中心に積極的に活動しています。生誕祭をはじめ、小中学生を対象とした「咢堂読書感想文コンクール」「さくらの写生コンクール」といった青少年育成事業、また、「花みずきの女王」選出や「全米さくらの女王」の伊勢招聘、そして「全米さくら祭り」への参加といった国際交流事業など、土井孝子理事長を中心に様々な事業を展開しています。

去る8日の咢堂生誕祭では、読書感想文コンクールの授賞式が行われ、優秀者に市長賞、議長賞、教育委員会賞、尾崎記念財団賞などが授与されました。
また、受賞した子供たちと、地元の地方議会議員の皆さんが輪になって「地域の未来について語り合う」という企画も、例年に引き続き行われ、大変好評でした。

この生誕祭に、ここ数年お招き頂き、小中学生(と親御さんたち)を対象に講演をさせて頂いています。今回は「尾崎行雄の信念と生き方に学ぶ」という演題でお話ししました。

お上任せ・他人任せにせず、この国・社会がどうあるべきかを自分の頭でしっかりと考える――当事者としての自覚・責任を持つことの大切さを有権者に厳しく訴え続けた尾崎。その尾崎が残した「人生の本舞台は常に将来に在り」という言葉――私利私欲ではなく、世のため人のためという思いで行動し続けた尾崎の生き方に学んでこそ、この言葉は意義を増し、われわれにより大きな力を与えてくれる。そんなお話をさせて頂きました。

例年、伊勢に一泊して、翌朝東京に帰るのですが、今回はそのままトンボ返り。
翌9日の朝、憲政記念館で、「バッカーズ九州寺子屋」の小中学生の皆さんに、尾崎の生き方、一票の価値、民主主義の精神についてお話しさせて頂きました。

バッカーズ寺子屋は、10歳から15歳の小中学生が、企業訪問、体験学習、セミナー・合宿等を行い、人としての生き方を学び、「志」を養うことを目的としています。

12月8日と9日、それぞれ伊勢と九州の小中学生の皆さんに尾崎の話をさせて頂いたわけですが、いずれの学生さんたちも最後まで真剣に聴いてくれて、その力強い眼差しに大変勇気づけられました。
今回、こうした機会を作って頂いた主催者の皆様に、改めて感謝申し上げます。
これからも、次代を担う若い皆さんに、尾崎の信念・生き方を伝えていきたいと思います!

※去る11月25日に行った講演(伊勢市選挙管理員会などが開催)について、12月11日付け中日新聞・伊勢志摩版で詳しく取り上げて頂きました。尾崎行雄の訴え続けた民主主義とは何か、一票の価値とはどういうものか――当日取材して頂いた大島記者が、講演内容とともに尾崎の「投票心得」についても詳しく紹介して下さっています。改めて感謝申し上げます。

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伊勢市で講演「尾崎行雄に学ぶ一票の価値」

去る11月25日、「伊勢市・明るい選挙推進協議会」と「伊勢市選挙理委員会」主催による「第44回・白ばらの集い」が尾崎咢堂記念館で開催され、そこで講演をさせて頂きました。

当日は、三連休の最終日にもかかわらず、百名を超える方々にご参加頂きました。
一人一人が最後まで本当に真剣に聴いてくださり、あっという間の90分でした。
参加者の皆様、主催者の皆様、そして本イベント共催者で、尾崎財団の活動をいつも支えてくださっているNPO法人咢堂香風の皆様に、改めて心から感謝申し上げます。

講演では、尾崎の説いた「公党」のあり方、民主政治と選挙に関する考え、そして尾崎が最も厳しく説き続けた「有権者のあるべき姿」、また、尾崎の「投票心得10カ条」とともに、有権者のメディア・リテラシーについてもお話ししました。
※当日の様子は、11月26日付けの中日新聞・三重版に掲載されました。

尾崎は選挙について、著書『民主政治読本』(1947年)で次のように述べています。

「いかなる場合にも、絶対に国民を裏切らない法律制定者(立法府)をつくるか否かを決める力は、一票の選挙権である。この一票こそ、人間の生命・財産その他の権利・自由を確保する最後唯一の自衛権であることを知らなければならない。・・・わが国の有権者の中には、今でも選挙は候補者のためにするものと心得ている人がかなりたくさんあるようだ。候補者のための選挙だと思えばこそ、頼まれたから、金をくれたから、義理があるから入れてやるという気にもなる。もし選挙は自分の生命・財産その他の権利・自由を守るための番人を選ぶことだと悟れば、どんな馬鹿でも、頼まれたから入れるのではない、こちらから頼んで出てもらうのだ。」
(『民主政治読本 復刻版』2013年より)

来年(2019年)は、春に統一地方選挙、夏に参院選挙が行われます。
今一度、尾崎の言葉をしっかりと噛みしめたいと思います。

尾崎行雄と憲政記念館

去る11月8日、早稲田大学の学生さんたちが憲政記念館の見学に来られました。
ここ数年、毎年お越し頂き、私から短い講話をさせて頂いています。
今回は、「尾崎行雄と憲政記念館」というテーマでお話ししました。

すでにご存知の通り、憲政記念館は、もともとは憲政の父・尾崎行雄を記念する「尾崎記念会館」として建てられたものです。

今から約60年前、同館の建設に向けて、われわれ尾崎行雄記念財団が全国に寄付を呼びかけました。超党派の国会議員・地方議会議員、経済界・労働界・教育界、さらに小中学生からも浄財が寄せられ、1960年に完成。同時に衆議院に寄贈されました。

正門を入ると、議事堂に向かって立つ尾崎行雄の銅像が出迎えてくれます。その凛とした姿は、当時も今も変わりません。ただ、国会を見つめる眼差しは、ますます厳しさを増しているようにも思えます。

尾崎行雄は、1890年の第1回総選挙から第25回まで連続当選、60年以上にわたり衆議院議員を務めました。この当選回数と議員在職年数は、日本の議会史上、未だ誰にも破られていない偉大な記録です。

しかし、憲政記念館にある尾崎の銅像も展示物も、尾崎の記録や業績を褒め称えるためのものではありません。ましてや政治家が当選祈願をする場所でもありません(数年前、尾崎の銅像に手を合わせ「当選記録にあやかりたい」と言った国会議員に苦言を呈したことがあります・・・)。

また、尾崎を英雄視したり、逆に尾崎の政敵・宿敵と言われた政治家を敵視したりする場所であってもいけません。

尾崎行雄の思想と行動を冷静に見つめ直し、その中から現代に生かすべきものを見つけ出すことが大切です。そして何より、有権者として(あるいは政治家として)自らの行動に役立てていくーこうした姿勢が、憲政記念館を訪れる人に求められるのではないでしょうか。

今後、憲政記念館は、同敷地への国立公文書館建設と共に建て替えられ、形も新たに生まれ変わります。

今のうちに一人でも多くの方にご来館頂き、60年の歴史を肌で感じながら尾崎に触れて頂き、これからの日本を考えるきっかけにして頂ければ幸いです。

皆様のご来館をお待ちしております。


決意を新たに―相馬さん没後10年の集い

去る7月28日、尾崎財団主催による「相馬雪香さん没後10年の集い」が憲政記念館で開催されました。

台風が関東地方を直撃した日でしたが、財団会員・咢堂塾生や関連・協力団体など、120名を超える方々にご参集頂きました。

そして、2週間が経った今も、当日参加された方や、(台風や遠方のため)参加できなかった方々から相馬さんを懐かしむお便りやお電話を頂いています。

当日は、世界規模で難民支援に取り組んでいる「難民を助ける会」の理事長・長(おさ)有紀枝さん、被災地や途上国の教育支援・国際交流に取り組んでいる「一冊の会」の会長・大槻明子さんによる講演が行われました。そして尾崎財団からは、リーダー育成を目的に相馬さんと共に立ち上げた咢堂塾について私がお話をさせて頂きました。

もちろん、この3団体以外にも、様々な団体や個人が相馬さんの精神、信念やビジョンを受け継ぎ、積極的に活動を続けています。

この日は、相馬さんの活動や業績を振り返ると同時に、その遺志を受け継いだ一人一人が改めて「社会のため、国のため、世界のために、自分にできることから始めよう」と決意する日になりました。

嵐の中をご参加頂いた皆様、そして参加できなくても心を寄せて頂いた全国の皆様に、改めて厚く感謝申し上げます。

なお当日の様子について、咢堂塾生で港区議会議員として活躍している黒崎ゆういちさんがフェイスブックで取り上げてくれています。
また、当日取材に来て頂いた国際通信社INPS(International Press Syndicate)/IDN(InDepthNews)マルチメディアディレクターの浅霧勝浩さんによる英文記事と映像がINPSネットワークで配信されました。
感謝申し上げます。

「尾崎行雄と相馬雪香」を未来に繋ぐ

最近、10代の皆さんに「尾崎行雄と選挙、民主主義」をテーマにお話しさせて頂く機会が増えてきました。

8月には東京都立園芸高校・愛知県立安城農林高校の皆さん、9月には早稲田大学のゼミ生の皆さん、10月には国会見学に来た都内小学校の皆さん、11月には三重県伊勢市の小中学校の皆さん――。

尾崎についてある程度知っている人から、部分的なエピソードだけを知っている人、あるいはほんとんど初めて聞く(教科書で名前くらいは知っている)という人まで、いろいろです。
いろいろですが、私自身が器用ではないので、いつも同じ内容を同じ口調・表現でお話しします。それでも皆さんは最後まで真剣に聞いてくれて、こちらがドキッとするような鋭い質問をしてくる小学生もいます。

この12月、「バッカーズ九州寺子屋」の皆さんとお会いしました。
バッカーズ寺子屋というのは、企業家グループが立ち上げた少年教育事業で、10歳から15歳を対象に、講演や企業訪問、合宿等を行い、知識よりも「志」「人としてのプリンシプル」を養うことを目的としています。
先日、塾長の木村貴志先生と、バッカーズ九州寺子屋の塾生(小中学生)23名が憲政記念館を訪問されました。私は記念館の案内をしながら、最後に「尾崎行雄と民主主義、一票の大切さ」についてお話しさせて頂きました。

とても礼儀正しい塾生の皆さん。展示資料を見ながら一生懸命メモを取る姿からは、一つでも多くを学び取ろうという強い意欲を感じました。そして、私の拙い説明や、小学生には少し難しいかもしれない話を最後まで真剣に聞いてくれました。
中には、『18歳からの投票心得10カ条』に興味を持ってくれて、「帰ってからも尾崎や一票の価値について勉強します」と言ってくれた塾生もいました。

その中の、ある小学生の男子が「石田さんの『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』を読んでいます。感想文を送りますね」と言ってくれました。その小学生は、なんと相馬雪香さんの曾孫、つまり尾崎行雄の玄孫でした。翌日、彼のお父様(相馬雪香さんのお孫さん)からメールを頂き、お父様も『50の言葉』をお読みくださっているとのことでした。親子でお読み頂いていることに本当に感激し、感謝の気持ちでいっぱいです。

バッカーズ寺子屋の皆さんをはじめ、これまでに出会った、またこれから出会う10代の皆さんとのご縁を大事にしたいと思います。そして、尾崎行雄と相馬雪香の信念・生き方を一人でも多くの若い人たちに伝え、未来に繋いでいきたいと思います。

「よく、『最近の若者は・・・』なんて言うけど、私の子供のころと比べたら、今の若者のほうがよっぽどしっかりしてますよ。たくさんの情報にも触れるし、海外にだって行けちゃう。その海外も観光旅行とかじゃなくて、ボランティアとか、NGOとかで行っちゃう。問題は、そんな若者の才能や生き方を、われわれ大人がどうやってエンカレッジしていくかです!」(『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』より)

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プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
**********************

【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

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