鳩山政権の「危うさ」と今後への期待

2009年も、残すところあと2時間となってしまった。
今年最後に書くブログが、こんなタイトルになるのは少し複雑な心境でもある。

僕は、鳩山政権のレゾンデートルは次の二つにあると思っている。

一つは、「しがらみのない政治(=既得権益・癒着の排除/国民本位の政治)」を目指しているという点。
もう一つは、「透明な政治(情報公開/密室政治の排除)を目指しているという点だ。

この二つは至ってシンプルだが、自民党政権には無かったものだ。
そして、先の衆院選で政権交代を実現させた有権者は、マニフェストの具体的政策群よりも、むしろこうした点を期待しているのではないだろうか。

鳩山政権が発足して100日と2週間。
すでに様々な問題点が浮上し、メディアや国民の評価も厳しいものが目立つ。

僕としては、「普天間問題」と「天皇陛下特例会見問題」を取り上げたい。
まさに一事が万事で、この二つの問題における対応の「まずさ」が、すべてにおいて出てしまっているように思える。

普天間も特例会見も、すでに論じ尽くされている観があり、ここでは事実関係の後追いはしない。

普天間問題への対応における最大のまずさは、早々と「三党合意」を主たる理由に挙げてしまったことだと思う。
「三党合意」は、「国民本位」とは掛け離れた「しがらみ」以外の何物でもないように思える。来夏の参院選や議会運営を視野に入れているとすれば、それは国益ではなく党益だろう。
米国側にしてみれば、そうした政権内部の事情を言われても納得できるものではないし、そんな理由では、建設的な(代替案に関する)議論もできないのではないか。
辺野古移転案を取りやめ、さらに県外・国外移転までをも検討する理由として、本来なら、(三党合意云々などではなく)在日米軍基地問題を含む日米同盟の在り方・安全保障のあり方について、鳩山政権としての方針・戦略を内外に明確にするべきだろう。もちろんその内容によっては米国は反発を強めるかもしれないが、対等なパートナーシップを望むのであれば、それも覚悟すべきだ。

特例会見問題への対応における最大のまずさは、それが非常にセンシティブな問題であるにもかかわらず、「開き直った原則論」を展開し、これまた国民本位とは言いづらい傲慢さをさらけ出してしまったことだと思う。
小沢幹事長は、国民に選ばれた内閣が天皇陛下の会見の優先順位を規定する旨の発言をし、鳩山首相も同様の発言をした。さらに「30日ルール」という「慣例」を批判し、それを持ち出し政府批判をしてしまった役人の在り方を逆に批判した。
僕は、鳩山・小沢両氏の見解や官僚批判は、民主主義というものを突き詰めて考えた場合、決して筋が通らないものとは思っていない。しかし、「であるからこそ」天皇陛下の会見については事前も事後も、慎重に、謙虚に対応すべきものだと思っている。そして何よりも、会見に至る経緯と正当性を、もっと国民に丁寧かつ積極的に説明すべきだ。現状では、様々な思惑と利害のある者同士による、密室的なやりとりといったキナ臭さだけが漂い続けている。

僕は、鳩山政権に期待している。

「事業仕分け」は、鳩山政権の存在意義を改めて示した。もちろん問題点も浮き彫りになったが、それは今後の改善点として生かしていけばいい。
普天間問題にしても、特例会見問題にしても、もう一度、「しがらみのない政治」「透明な政治」という原点に立ち返って再考・再検証してほしい。

あ~なんだか、まとまりのない文章になってしまいましたが、ブログを開始して今日まで約10ヶ月間、当ブログをご覧頂きました皆様に、心より感謝申し上げます。
どうぞ、良いお年をお迎えください!
そして来年もよろしくお願い申し上げます。

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プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
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【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
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『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
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