「政治教育と政務調査」―尾崎咢堂言行録(35)
尾崎行雄は、真の政党政治確立を目指し、尽力した政治家である。
真の政党=公党は、親分子分の義理人情の関係ではなく、理念と政策、主義主張でもって離合集散すべきであると説き続けた。
政党は、自らの主義主張を世間に向かって熱心かつ真摯に訴え続けなければならず、そのことが国民の政治教育にも繋がると尾崎は考えた。同時に、政党自らも、政務調査に力を注ぎ、理念・政策を練磨して、官僚に負けない力を身につけなければならないと説いた。
尾崎は、政党に、国民の政治教育の担い手としての役割を求め、その具体的手法として、政党が読書会や討論会、講演会を絶えず開くべきであると提案している。
尾崎行雄記念財団は、党派性はなく、もちろん政党でもないが、様々な政治的主張や立場、理念や政策に関する情報を幅広く提供し、一人でも多くの人に考えて頂くための議論の場を提供し続けている。
「教育」というとおこがましいが、こうした地道な啓発・情報提供が、市民の力、政党・政治家の力の強化に少しでも繋がればありがたいと思っている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「政治教育と政務調査」
政党改造のために党議制廃止に次いで最も必要なものは、政治教育と政務調査である。
政党にしていやしくも主義目的を有する以上は、日夜これが普及宣伝に尽瘁(じんすい)すること当に宗教家のごとくなるべきはずである。しかるに我が現在の政党は、世間に向かって政治教育を施さざるはもちろん、党員自身の教育すらこれを怠るがため、未だ立憲政治の根本義をもわきまえざるものが多い。
さればこそ我が二大政党は少しく政治の学理と実務を心得た官僚者流のために蹂躙せられ、これを戴いて首領と仰ぎ、純然たる政党出身者は、概ね皆な俯伏してその指揮を奉ずるに至った。
以上『憲政の危機』(1920年・大正9年)より
↓いろいろな人のブログがご覧頂けます

にほんブログ村
真の政党=公党は、親分子分の義理人情の関係ではなく、理念と政策、主義主張でもって離合集散すべきであると説き続けた。
政党は、自らの主義主張を世間に向かって熱心かつ真摯に訴え続けなければならず、そのことが国民の政治教育にも繋がると尾崎は考えた。同時に、政党自らも、政務調査に力を注ぎ、理念・政策を練磨して、官僚に負けない力を身につけなければならないと説いた。
尾崎は、政党に、国民の政治教育の担い手としての役割を求め、その具体的手法として、政党が読書会や討論会、講演会を絶えず開くべきであると提案している。
尾崎行雄記念財団は、党派性はなく、もちろん政党でもないが、様々な政治的主張や立場、理念や政策に関する情報を幅広く提供し、一人でも多くの人に考えて頂くための議論の場を提供し続けている。
「教育」というとおこがましいが、こうした地道な啓発・情報提供が、市民の力、政党・政治家の力の強化に少しでも繋がればありがたいと思っている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「政治教育と政務調査」
政党改造のために党議制廃止に次いで最も必要なものは、政治教育と政務調査である。
政党にしていやしくも主義目的を有する以上は、日夜これが普及宣伝に尽瘁(じんすい)すること当に宗教家のごとくなるべきはずである。しかるに我が現在の政党は、世間に向かって政治教育を施さざるはもちろん、党員自身の教育すらこれを怠るがため、未だ立憲政治の根本義をもわきまえざるものが多い。
さればこそ我が二大政党は少しく政治の学理と実務を心得た官僚者流のために蹂躙せられ、これを戴いて首領と仰ぎ、純然たる政党出身者は、概ね皆な俯伏してその指揮を奉ずるに至った。
以上『憲政の危機』(1920年・大正9年)より
↓いろいろな人のブログがご覧頂けます

にほんブログ村
スポンサーサイト