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「政治家を志すものに」(尾崎行雄)

時の権力に迎合せず、また弾圧にも屈せず、常に「誰が正しいかではなく、何が正しいか」を考え、行動してきた尾崎行雄。

以下は、1951年に著した『わが遺言』からの抜粋です。
自らの90年の生涯、60余年の国会議員生活を振り返りながら、政治家を志す人たちに向けた「遺言」です。

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「政治家を志すものに」

一国の政治にたずさわるものの資格は、自分自身の幸福がなんであるかをよく知って、その通りに生活するものたることである。自分一個の幸福がなんであるかをよく知るものは、国民をそのように幸福にしようと努力する。自分の幸福を知り、多数国民の真の幸福を知るということが、政治家の根本的な資格であると考えている。

幸福とはなにか。単に自分の好きな通りにするということではない。健康な人間が幸福であることは明白であろう。しかし、その人が、むやみに酒を飲んだり、煙草をすったり、不摂生をすれば、かえって健康を害して不幸になる。健康だけを例にとってみてもわかるように、幸福になるということは、自分の好きなこと、わがままをすることではないのである。

言い換えれば、政治家たるものには、なにが自分の幸福であるかをよく知り、なにが国民の幸福であるかの善悪の区別を判断する能力が、絶対に必要なのである。そして、国民のため善いと信ずることを、断固として行なう勇気が必要である。

政治家は自分自身で是非善悪の判断をしなければならない。自分自身の幸福を知って、自分で善悪の標準を持たねばならぬ。他人に附和雷同したり他人の意見を顧慮してこれに服従してはならぬ。良心に従って行動することが、複雑な政治問題に対処する最良の方法である。良心とは自分の心のことである。自分の判断によって勇往邁進することが、現実の政争や困難な場面に際して政治家のとるべき態度であり、政治家たるの資格である。

政党は良心にしたがって行動していない。なんでもかんでも党議に服するのである。良心と理性にそむいて党議に服する有様である。自分が悪いと信じていながら、党議にしたがい、政党の利害得失を第一に行動する。…これからの政治家は、自分で判断し自分の信ずるところにしたがわねばならぬ。

1951年(昭和26年)『わが遺言』より

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プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
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【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

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