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「政治の主体は議会」―尾崎咢堂言行録(26)

脱官僚・政治主導で無駄と既得権益を排除し、国民本位の政治・社会を実現することを高らかに掲げ政権交代を遂げた民主党。

鳩山政権は全くの不完全燃焼に終わったが、続く菅政権は、さらに後退していると見る向きが少なくない。
事実、政治主導の目玉戦略の一つと言われた国家戦略室の縮小、先の概算要求基準案作成で露見した財務省主導、不徹底な公務員制度改革案などに批判の声が上がっている。

民主党は、来る9月の代表選に向け、党内政局モードに入っているようだが、そんな勢力争いをしている場合かと怒りさえ込み上げてくる。

もちろん党内で政権批判が起こることも、複数の対立候補が出ることも結構だ。民主主義の観点からいえば、むしろ望ましいとさえいえる。

が、それはあくまで、政策やカバナンスの具体的戦略について意見が戦わされることが前提だ。

しがらみや恩讐、個人の利害得失に基づく勢力争いに終始するようでは、末期の自民党政権よりもタチが悪いことになってしまう。

脱官僚型政治・社会の実現に向け、何が現政権の課題なのか、どうすれば改善されるのか。具体的論争が行なわれ、国民の前に課題と戦略が明らかにされるなら、結果はどうであれ、代表選の意義は高まるだろう。

かつて「憲政の神」「議会の父」と呼ばれた尾崎行雄は、官尊民卑の激しかった当時、議会政治は行政部(官僚)よりも立法部(政治家)が中心でなければならぬと説き続けた。

以下は、1946年の著作で述べた言葉だ。

60年以上を経た今も、その問題意識がそのまま当てはまってしまう。日本政治はいつになったら生まれ変われるのだろうか・・・。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「政治の主体は議会」

正しい立憲政治の下においては、政治の主体は国民総意の発言所たる議会、すなわち立法部であって、行政部はむしろその執行機関たるべきはずである。これから後は、どうしても政党政治にならなければならぬが、現在出ている人達が頭を入れかえて出直さねば、真の政党政治は望み得ない。…

…今の政党は正邪曲直を度外視して、自分の利害得失と、少数のために働く政治を強行する団体であって、徒党でしか過ぎない。国のためといって政府を倒すのはよい。しかしその時には、代って政府を作る計画を立てておかねばならぬ。倒すことは出来ても、後が出来ない。もみにもんだ結果が、倒した政府の人を首領に推戴して、進歩党も自由党も政府の政策に応援している状態である。・・・

…真の民主主義は人民の代表者を政治の主体としなければならない。また民主政治とはいわなくても、議会政治たる以上は、人民の代表者が政治の主体であらねばならぬ。しかるに、今日の日本の法律規則は全て、全国民の代表者たる議会を、行政部の補助機関として手先に使うために出来ている。…このような状態を全国人民が満足して疑おうとしないのである。

以上、『敗戦雑考』(1946年・昭和21年)より

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プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
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【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

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