「尾崎の理念と相馬雪香さんの心」

去る6月、尾崎咢堂の生誕の地である神奈川県の津久井(現・相模原市緑区又野)で講演をさせて頂きました。

そのときにお話しした概要が、主催者「尾崎行雄を全国に発信する会」の会報に、「尾崎の理念と相馬雪香さんの心」というタイトルで掲載されました。

概要といっても、約90分の話を900字弱でまとめたので、かなり割愛しています。
当日の講演では、今の政治・社会・メディアの問題などについてもお話しさせて頂き、フロアの皆さんと有意義な議論ができました。

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「尾崎の理念と相馬雪香さんの心」

本日は「尾崎行雄」がテーマですが、三女の相馬雪香(そうま・ゆきか)さんについてもお話ししたいと思います。

尾崎は議員在職六十有余年、連続当選二十五回という記録を打ち立てました。国会議事堂正面には憲政記念館(旧尾崎記念会館)が建ち、その中央に尾崎の銅像が建ち、その横で尾崎財団が活動していますが、それは単に尾崎の功績や記録を称えるためではなく、尾崎の理念・信念をしっかりと語り継ぎ、政治・社会をより良い方向へ変えていくためだと私は思っています。

では尾崎の信念とは何か。国内においては封建主義を廃して民主主義を、世界においては国家主義を廃して国際協調主義を実現させること。尾崎が晩年提唱した世界連邦構想は、戦争を引き起こさせないための世界的枠組みを追求したもので、日本も世界の一員として、世界全体の平和や利益に向けて責任ある行動をとることを求めたものです。

民主主義と平和―。当時それを主張し、実際に行動することは文字通り命懸けでした。尾崎は何度も命を狙われますが、それでも信念を曲げませんでした。その不屈の精神と行動力、世界的視野は、娘の相馬雪香(一九一二-二〇〇八)に受け継がれました。民主主義と平和の実現に向け、尾崎は政治家という立場で、相馬さんはNGO・NPO(非営利民間組織)という立場で草の根の活動を展開したのです。

相馬さんは父と同様、「世界の中の日本の役割」を常に考え、難民支援や国際交流に取り組みました。さらに「誰が正しいかではなく、何が正しいか」を考え抜く姿勢を貫き通しました。私は、相馬さんが亡くなるまでの十三年間を、秘書また同志として共に歩みましたが、そこで常に感じていたのは、相馬さんの信念と「心の力」です。

もし私たちが、今後の自らの行動に尾崎や相馬を生かすとすれば、それは単に言葉を記憶したり行動を真似てみたりすることではなく、自分自身と向き合い、「心の力」を育みながら、信念を固めていくことだと思っています。それが、政治や社会、そして世界を変えていく原動力になると信じています。

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プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
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【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

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