尾崎行雄とワシントンの桜(2)

テレビや新聞で「桜」が取り上げられる時期となった。毎年恒例の、花見客の宴会風景がテレビから流れる。

僕も一昨日、家族・親戚、計7名で都内の小金井公園へ花見に行ってきた。「花より団子」・・・と思ったが、辺り一面、淡いピンク色に染められた桜景色のあまりの美しさに見とれ、「団子」は後回しとなった。

そこで、ふと思い出したのは、かつて尾崎行雄がワシントンに送り、今もポトマック河畔の春を彩る桜のエピソードだ。

1912年、当時東京市長だった尾崎行雄は、ヘレン・タフト米国大統領夫人の希望を知り、3000本の桜の苗木を首府ワシントンに寄贈した。ポトマック河畔に植樹されたその桜には、いくつかのエピソードがある。

1928年、ワシントンが洪水におそわれ、ポトマック川の水位が上昇。東ポトマック公園の桜は1ヶ月以上、45センチの高さまで浸水し、その影響で約300本が枯れてしまった。しかし、ワシントン市は、すぐに桜の木を植え足し、桜並木の美しさを守ったという。

また、1938年、ジェファーソン記念堂が建設される際、358本の桜の木を切り倒すことが計画された。その頃、ちょうど日本は「満州国」をつくり、日中戦争の最中。そうした日本に反感を持っていたアメリカ国民の間に、「そんな日本の桜なんか、全部切り倒してしまえ」という強い声が上がった。そして、いよいよ桜が切られる日、アメリカの婦人団体の女性たちが、自らの体を木に縛り付け、「桜を切るなら、私の体を切りなさい」と言って抵抗。270本の桜の命を守り抜いたという。

・・・そんなエピソードを思い浮かべながら、小金井の桜景色を眺めていた。

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プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
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【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

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