尾崎行雄が詠んだ「ポトマック桜」

1950年、尾崎行雄はアメリカに招かれます。

当時の前駐日大使ジョセフ・グルー、同大使前任者のウィリアム・キャッスル両氏らが代表を務める「日本問題審議会」の招待により5月16日に渡米。米上院で院議をもって歓迎されました。その理由の一つは、言うまでもなく、尾崎が東京市長時代に寄贈した「日米友好の証・ポトマック桜」でした。

6月27日に帰国しますが、その間、日米協会での講演、上院議員スミス氏やキャッスル元大使らの主催するお茶会での講演(内容は国際的平和樹立に向けた世界連邦建設構想など)、ジェファーソン記念館・ポトマック桜の観光、ニューヨーク視察などなど、ずいぶん多忙なスケジュールを過ごしました。また、尾崎の宿泊していたホテルには、尾崎に会いに多くの要人が訪れたそうです。

帰国後、記者から感想を聞かれた尾崎は、「20、30年ぶりにアメリカに行って驚いたのは、物質的文明、物質的進歩が非常に進んでいること。しかし、精神的進歩が、それにどれだけ伴っているかは分らない。今後各所で聞いてみるつもりだ」などと語っています。

その帰国後の記者会見の場で、尾崎は、ポトマック桜について、次のような歌を披露しました。

「夢かとも
  思うばかりの
   もてなしに
  我が身の幸を
   ひとり怪しむ」

「ポトマクの
  桜にうたい
   月に酔い
  雪をめでつつ
   わが世終えなむ」

前述のとおり、今回の渡米で尾崎は大歓迎を受けます。その大きな理由は、ポトマックの桜でした。
ちなみに尾崎は「なぜ自分がこんなに歓迎されるのかさっぱり分らない」とも語っていますが、そのポトマック河畔を、息子の行輝、そして娘の雪香(ゆきか)とともに観光に行き、そこにはテレビ局も来ていたそうです。歓迎されるもととなった桜を、息子・娘と観ながらアメリカのテレビにもおさまるという状況ですから、さぞ嬉しく、幸せな気分だったのでしょう。

↓いろいろな人のブログがご覧頂けます
にほんブログ村 歴史ブログ 偉人・歴史上の人物へ
にほんブログ村

→ 「石田尊昭オフィシャルウェブサイト」
スポンサーサイト
プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
**********************

【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード