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議会の本質とは(尾崎行雄)

尾崎行雄は、当時の国会を「議事堂ではなく『表決堂』だ」と言いました。議論ではなく、議会を構成する勢力=数の論理によって法案の可否が(議論する前からすでに)決まっている国会を批判したのです。

多数決は結果です。議会の本質は、その「最終的な決定」に至るまでのプロセス=議員が各々の良心に基づいて意見を闘わせ熟慮するプロセスにこそあると言えます。さらには、その議論の内容が国民に公開され、国民に熟慮と評価の機会を提供することも議会の重要な役割の一つです。

以下は、初期議会とその後の政党政治に対する尾崎の評価です。

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「議会の本質とは」

立憲政治の先進国では、それが正確な事実に基づき、正しい理論に立っていれば、たとえ少数党から出した議案でも、議員多数の賛成を得て成立し、間違ったことは、たとえ多数党の議員が出した議案でも否決されるのが通例である。

日本の議会はその逆で、多数党の提案なら、例えば鹿を馬だというようなことでも無理に押し通すが、少数党の提案なら、馬は決して鹿ではないという正しい主張でも押しつぶされてしまう。せっかく芽生えかけたわが国の政党政治が、かえって、まず国民から愛想を尽かされ、軍閥・官僚のはびこるすきを与えた。国家を破滅に導いた病根は、まさにここにあるとさえ思われるが、日本でも外国のお手本を忠実に学んでいた初期の議会は、決してこんな恥知らずなものではなかった。

第1回議会においては、極めて少数な改進党の提議した予算査定案が可決された。また第5回議会においては、多数党から選出された議長、星亨君除名の動議が、全院3分の2以上の多数をもって通過した。何でもかんでも、多数の力で無理を押し通す昨今の議会に比べると、今昔の感に堪えないではないか。

『尾崎行雄 民主政治読本』(2013年・平成25年復刊)より

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※『尾崎行雄 民主政治読本』はアマゾン、または出版元である「世論時報社」で購入できます。

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石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
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【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

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