解散・総選挙を実のあるものに

急に吹き出した解散・総選挙の風。いよいよ現実の動きとなってきました。

「何のための選挙? 大義は? 争点は?」といった意見を、私の周りでもよく耳にします。また、総選挙にかかる費用は600億~700億円ともいわれ、税金の無駄遣いではないかという声もあります。

政権が立ち行かなくなったわけでもなく、また例の「消費増税先送り」を民主党も容認した今、一体何を問うのか、なぜ今なのか、選挙なんかやっている場合か、ほかに取り組むべき喫緊の課題があるのではないか――。目的・タイミング・コストに対する疑問や批判が有権者の側に少なからずあることは事実でしょう。

ところで、野党の議員から「争点がわからない」「政権の長期化に向け、今ならまだ勝てると見込んでやる身勝手な解散」といった批判が出ているようですが、これははっきり言って「言うべきではない」と思います。

野党が、「争点がわからない」と言ってしまえば、その時点で野党の存在意義が失われます。野党はいかなる場合であっても、現政権との争点を明確化し、具体的対案を準備しておかなければいけません。そうでなければ、単に「批判のための批判」となってしまいます。また、「今なら勝てるという身勝手な解散だ」としてそのタイミングを批判することは、自らの準備不足を認めることですし、では逆に「野党に利するタイミングでの解散ならよいのか、つまりは野党も党利党略を考えているだけではないか」という「ブーメラン」が飛んでくることになります。

今回の、このタイミングでの解散・総選挙。確かに安倍政権に「思惑」があることは確かでしょう。
しかし、これはむしろ、これまでの主要政策、特に国家の根本的な課題であり、かつ安倍政権ならではの特徴(または転換)を打ち出している「安全保障政策」「経済財政政策」「エネルギー政策」この3つに対する総合的な評価判断の良い機会として、有権者も、そして野党も捉える必要があるのではないでしょうか。

政権与党は、これまでの「成果」だけでなく、芳しくない点も洗い出し、改善や新たな計画を打ち出すプロセスとして、また野党は、批判の根拠と実行計画を明確にした対案を打ち出すプロセスとしてこの選挙が機能すれば(議論が深まれば)、決して「お高い」ものではないように思います。くれぐれも「うちわ」がどうとか、そんなものにだけはしてはいけません。無駄遣いです。


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プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
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【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

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