「民主主義は“オワコン”なのか」

1ヶ月ほど前になりますが、日経BPネット・日経Bizアカデミーの「3冊だけで仕事術向上」のコーナーで、『民主政治読本 復刻版』が取り上げられました。

このコーナーでは、ライターの奥野宣之さんが、毎月3冊のビジネス書を選び、比較しながら読み解きます。

7月31日の記事「敗戦から70年。民主主義は“オワコン”なのか」では、本書のほかに、『ぼくらの民主主義なんだぜ』(高橋源一郎、朝日新聞出版)と、『民主主義という不思議な仕組み』(佐々木毅、筑摩書房)が取り上げられています。

(中身については、末尾のリンク先をお読み下さい。)

民主主義には、思想と制度の両側面があります。いくら制度が作られても、それを健全に運用する思想が国民に根付かなければ、機能不全に陥ります。

尾崎は、日本の民主主義について、一貫して「思想と制度の食い違い」を指摘しています。
制度だけが民主主義・立憲主義になっても、その精神が国民に宿らず、「心の中のチョンマゲ」(=封建主義)が残り続けたのでは意味が無い。尾崎の鳴らした警鐘は現在の日本にも通じるかもしれません。

民主主義というものは、思想的にも制度的にも常にアップデートしなければ、すぐに全体主義、ポピュリズム(衆愚政治)と結びついてしまいます。

しかも、それはクラウドで自動アップデート「される」ものではなく、私たちがその都度、バグを発見・修正し、最適のカスタマイズを模索しながら手動でアップデート「する」ものでなければなりません。大変面倒で、コストもかかりますが、それを怠ると自らの首を絞める厳しい制度です。

民主主義は、常に私たち自身の手で進化させ続けなければならない「永久に未完の制度」といえるかもしれません。

「…今日、もし日本の民主化の実現を妨げるものがあるとすれば、それはただ一つ、国民自身の無自覚・怠慢があるだけである。」――尾崎の言葉が突き刺さります。

◆日経BPネット「3冊だけで仕事術向上」
 → 「敗戦から70年。民主主義は“オワコン”なのか」


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プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
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【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

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