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「民主教育のあり方」―尾崎咢堂言行録(9)

尾崎行雄は、日本に民主政治を根付かせるために尽力した政治家である。
二つの「フセン」・・・「普選(普通選挙)運動」と「不戦(軍縮・平和)運動」を展開した。
憲政擁護運動の際には、民衆から「憲政の神」と呼ばれ、後に「議会政治の父」とも呼ばれた。

民主政治は、単に制度が設立されただけでは意味がない。
その制度を健全に機能させるための精神が不可欠だ。

尾崎は、日本人に真の民主主主義精神を根付かせることが必要であるとし、そのための教育の役割・重要性について説き続けた。

以下は、尾崎の考える「民主教育のあり方」の一部だ。
抽象的ではあるが、的を射ているのではないだろうか。

ーーーーーーーーーーーーーーー

「民主教育のあり方」

世界中から尊敬せられ愛されるような日本人になることが、日本人の活きる唯一の道である。そして、そういう立派な人間をつくることが教育の使命である。教育者の使命は実に大きい。その責任は実に重い。…

しかし、日本人の心に根強くこびりついている利害損得本位の封建思想をたたき出して、正邪善悪本位の真の民主主義精神をしっかり教え込むというような大事業(それがすなわち世界中から尊敬せられ、愛せられる日本人をつくることである)は、たとえどんな立派な教育家があったところで、とても少数の専門教育家が学校で学生生徒を教えるくらいでなしとげられるような、なまやさしい仕事ではない。

まして現在のように、学校で教えることと、実社会の現実とがまるで喰い違っている世の中では、さいの河原で石を積むようなもので、せっかく学校で積んでも、すぐ家庭でくずれてしまうから、学校教育の効果は甚だ乏しいとみなければならぬ。学校で教えることが、そのまま実社会に適用せられるようにならなければ、日本人全体の人間としての水準を高めることはできない。むずかしいことだが日本人全体が教師となり、同時に生徒になった気で、たがいに教えつ教えられつして向上していくより外ない。

その意味で私は、専門の教育家だけでなく全国民に向かって、今後の日本教育のあり方について、ぜひ再思し三考してもらいたいと思うことを列記してみる。

一、徳力の向上に最善の努力を払うこと。
 
二、正邪善悪のものさしを教え込むこと。
 
三、敗れて屈せざる大国民の性格を養成すること。
 
四、非常時に処する教育ではなく平常時に処する教育を主とすること。
 
五、真実を教えること。
 
六、国民の自尊心を喚起すること。
 
七、愛国心より、共存共栄の心、人類愛の心を養成すること。
 
八、正義観念の強い国民と、寛容宏量な国民性を作り上げること。


以上、『民主政治読本』(1947年・昭和22年)より抜粋

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プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
**********************

【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

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