スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「議会の本質」―尾崎咢堂言行録(20)

今年(2010年)は、国会開設120周年にあたる。

尾崎行雄は、1890年の国会開設と同時に衆議院議員に選ばれ、以来連続当選25回、60有余年を「議会人」として生きた。そして一貫して、日本に議会制民主主義を根付かせることの必要を説き続け、行動を起こしてきた。「憲政の神様」と呼ばれると同時に、「議会政治の父」とも呼ばれる所以である。

以下は、尾崎が当時の国会の現状を憂いて述べたものである。

現在でも「国会の形骸化」が指摘されて久しい。「国会改革」は、古くて新しいテーマである。

議会の本質(あるいは意義)を「緊張した代表者間における実質的かつ充分な議論のプロセスと、個々の良心に基づいた多数決」に求めることは、非現実的な理想論として一蹴することも可能だ。

しかし、あえてこの記念すべき年に、尾崎の「理想論」を振り返り、国会の在り方を再考することも、日本の議会制民主主義を成熟させる上で決して無駄にはならないだろう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「議会の本質」

一般人民から選ばれた代表が一堂に会して会議を開くのは、何のためであるか。

いうまでもなく、それらの代表が、どうすることが最大多数の最大幸福であるか、どうすれば国家の安全と繁栄が期せられるかという立場にたって、思う存分に意見をたたかわし、これを緊張した各代表が、何者にも縛られない完全に自由な良心を持って、議案の是非善悪を判断した結果、多数の賛成を得た意見を取り上げて、民意を政治に反映させるためである。

ゆえに真正の会議においては、少数党の言い分でも、正しければ多数の賛成を得て可決せられ、多数党から出した議案でも、議場の討論において、多数議員の良心を引き寄せることができなければ否決せられるのでなければならぬ。もし多数党の言い分なら何でも通り、少数党の言い分であれば何一つ通らないということが、会議を開く前からわかっているなら、会議を開くことは、全く無用無意味な暇つぶしである。

以上、『政治読本』(1925年・大正14年)より抜粋

↓クリックをお願いします
にほんブログ村 歴史ブログ 偉人・歴史上の人物へ
にほんブログ村
スポンサーサイト
プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
**********************

【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。