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「公党変じて私党と為り」―尾崎咢堂言行録(21)

尾崎行雄は、日本に真の議会制民主主義、政党政治を根付かせようと尽力した。

議会、政党、選挙…。大正から昭和、戦前・戦後にかけ民主主義の理想を追求するも、「実現には至らなかった」と尾崎は嘆く。

以前、当ブログで咢堂言行録「真の政党とは何か」を紹介した。

政権交代後、参院選を前にして、政党に動きが出てきているのを見て、「政党」というものを再考すべきと思い、改めて以下の言行録を紹介することとする。

国会開設から27年を経た1917年の、尾崎の政党観(政党への評価)である。
今に通じるか否か…。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「公党変じて私党と為り」

我が政党の現状を以って、三十六、七年以前の創業時代に比すれば、其の組織、訓練、節制、及び勢力において、ほとんど隔世の観あり。然れども尚ほ之を以って満足すべきに非ず。今二、三の欠点を挙げれば、

(一)重きを主義政見に置かざる事

(二)歴史的及び感情的色彩濃厚に過る事

(三)党派的競争の為に、動もすれば本来の目的を遺忘する事

(四)党派として正義の観念に乏しき事

…余は一生の心血を政党の為に注ぎつくし、之を愛する極めて深厚なるが故に、備わらんことを政党に求めて、この苦口の忠言を為すのみ。

…東洋には、古来朋党的思想ありといえども、公党的思想なし。彼の政党なるものは、国家の公事を以って其の唯一の目的と為し、其の主張を実行せんが為に団結する者なり。故に其の間すこしも私情を挿むを許さずといえども、ひとたび之を東洋に移植すれば、忽ち朋党的色彩を帯び、動もすればすなわち党利を先にして国利を後にするに至る。

…ただ主義政見に基きて離合集散すべき政党員も、ただただ因縁情実に因って離合集散するに至り、其の首領と一般党員との関係は、あたかも封建君主と家の子郎党、又は博徒社会に於ける親分子分の関係と其の趣を同じにするに至る。

…此の思想を以って政党を訓練運用す、公党変じて私党と為り、主義政見を度外視して、ただ党勢の拡張を是れ図るに至るは、すこしも怪しむに足らざるなり。

以上、『立憲勤王論』(1917年・大正6年)より抜粋

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プロフィール

石田尊昭

Author:石田尊昭
    尾崎行雄記念財団
    理事・事務局長
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【著書一覧】

石田尊昭
石田尊昭著『18歳からの投票心得10カ条』
(2016年)



尾崎行雄著/石田尊昭・高橋大輔編『人生の本舞台 復刻版』
(2014年)


民主政治読本 復刻版
尾崎行雄著/石田尊昭解説・編『民主政治読本』
(2013年)



田村重信編・石田尊昭・高橋大輔・高橋富代・小西孝実『尾崎行雄・咢堂塾 政治特別講座講義録』
(2013年)


石田尊昭 心の力
石田尊昭著『心の力』
(2011年)


50の言葉
石田尊昭著『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』
(2009年)


咢堂言行録
石田尊昭/谷本晴樹著
『咢堂言行録 尾崎行雄の理念と言葉』
(2010年)


石田著作
相馬雪香・富田信男他編
石田尊昭(年譜編纂)
『咢堂 尾崎行雄』
(2000年)

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